後ろ髪を引かれつつ雄大な積丹半島「神威岬」を後に、今晩宿泊するキャンプ場はどこにしようかと考えつつ海岸線沿いを走っていると、無料のキャンプ場らしき場所に通りがかります。この日はそこそこの距離をバイクで走っており、キャンプ場を探しまわるのも億劫で、ここに泊まれないかとバイクを停めて様子を見はじめました。
はじめて無料キャンプ場を利用
関東近郊で宿泊できる無料キャンプ場はあまり数多くは聞かず、私が記憶している限り初めての無料キャンプ場利用。2か所に分かれていた駐車場を行ったり来たり、利用ルールの看板をはじめ、テントを張る場所の地面の状態、水道およびトイレを見て回りました。
水道およびトイレは清潔さが保たれており問題なし。キャンプ場の地面は草が生い茂ってましたが、こちらもコット(携帯ベッド)を持参しており何とかなりそう。何より積丹半島から望む日本海の景観に魅力を感じ、バイクからキャンプ道具を下ろしてテント設営の準備にかかります。自分自身の整理を含めて、無料キャンプ場の特徴を簡単にまとめました。
- キャンプ場の利用料が無料。
- 基本的に管理人不在。利用者のマナーやモラルがより問われる。
- 事前予約する必要がない、チェックイン・アウトの時間に制限がない。
加えて、今回はじめて無料キャンプ場を利用して良かったこと、気になったこと。
今まで意識していなかったのですが、有料のキャンプ場では利用料を支払うことで、誰かに場所を借りているっていう感覚があったように思います。それが無料になったことで、より自然との一体感みたいなものを感じられたというか。小さな自分自身もこの雄大な自然の一部に感じられたというか。不思議と考えさせられることがありました。
気になるのはセキュリティ面。海が近く不特定多数の人が出入りできるため、テントを設営後に荷物を置いたままバイクで温泉や買い物に出かけたくても、今回はキャンプ道具を置いたままの外出は避けています。加えて有料キャンプ場でもありえることですが、駐車場などバイクへのイタズラも気を付けたいですね。
「道営野塚野営場」キャンプ事情
「道営野塚野営場」はニセコ積丹小樽国定公園内にある積丹半島「神威岬」「積丹岬」の中間にある無料キャンプ場で、日本海追分ソーランラインに面しており、目前には砂浜と日本海が広がっています。駐車場およびテントサイトは神威岬側と積丹岬側とに別れていて、それぞれ水道およびトイレがありました。それ程遠くない場所に「美国小泊海岸(漁港海岸)野営場」という別の無料キャンプ場もある様子。
キャンプ場の利用について
「道営野塚野営場」の利用について大雑把に整理しました。駐車場は2か所とも広くて、バイクであれば駐車に困ることはないように思います。私はキャンプ泊した時、水道やトイレが比較的近い方が望ましいと考えて、積丹岬側テントサイトを利用しました。
無料キャンプ場のため、テントサイト利用料0円。
予約不要。チェックインやチェックアウトの時間制限も無し。
テント設営にあたり、テントサイトの地面に傾斜があったり、雑草が生い茂って凸凹だったりで、平らな場所を探してやや歩き周りました。テントサイトは土と砂が混ざったやや硬く感じる地面で、テント設営はペグハンマーがあれば何とかなるものの、私の場合、快適に寝るにはコット(携帯ベッド)の利用などが必要に感じました。
- キャンプ場は基本的に通年営業。
ただし、夏は海水浴で混雑、冬は水道やトイレが利用不可。 - テントサイトは傾斜があったり、雑草が生い茂って凸凹だったり。
快適さを保ったキャンプ泊には工夫が必要と思われる。 - バイクはキャンプ場への乗り入れ不可。
ただし、駐車場とテントサイトは隣で少し荷物を持って歩くだけ。
天候に恵まれたこともあり、この日本海の景観を眺めながら無料でキャンプ泊できることに驚きを隠せなかったです。また意外だったのが、車中泊とあわせて旅してるベテラン風のキャンパーの方々が多い印象でした。
キャンプ場付近の温泉について
「道営野塚野営場」にシャワー設備や入浴施設はありません。ただバイクで5分程の場所にその眺望から評判の温泉施設があった様子。キャンプ時に寄れなくて残念。
岬の湯しゃこたん (公式サイト) |
露天風呂から雄大な日本海の景色が一望できる温泉施設。コロナ禍の影響か定休日および営業時間に注意が必要。 |
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予期していない来訪者
テント設営が終わり、日本海に沈む夕日を眺めながらのんびりと過ごしていた頃、1匹の痩せた野生のキタキツネが周囲をウロウロしはじめ、度々キャンパーに追い払われる光景を目にします。
それもそのはず、キツネは感染症の原因である寄生虫を保有していることがあり、人にも感染するのが知られているのですよね。それでなくともテント付近をゴソゴソ荒らされるのは嫌なので、私も幾度か追い払ってるうちにどこかに居なくなりました。